2016年12月11日日曜日

市民エネルギーが切り拓く新潟の新しい社会 及び オープンスクールで演奏しました

去る11月4日、表題の会にて、演奏しました。
 先の定期演奏会で引退した3年生が再結集して、50分間の演奏を行いました。
 場所はりゅーとぴあホール。Jazz Hornets史上初めての本格的なコンサートホールでの演奏です。
 コンサートホールは素晴らしかったです。音楽専用のホールなので、わたしたちが目指しているアコースティックサウンド(ベース、ピアノ、ソロマイクなし)の魅力を最大限に生かすことができたと思います。
 ベースにアンプを入れることで、ピアノ、ドラムもアンプが入り、その結果、管楽器にも一人一本のマイクを入れ、もちろんソリストもマイクを使用する。そしてミキサーが音を調節して、巨大なスピーカーからその音を鳴らす。演奏者がサウンドバランスを調節できなくなった結果、モニタースピーカーが必要になる。それが今のビッグバンドの現状です。しかし、ビッグバンドは本来アコースティックサウンドだったのだと、ウイントン・マルサリスのリンカーン・センター・ジャズ・オーケストラが教えてくれた時から、わたしたちはアコースティックサウンドを目指しています。野外の演奏などでは、どうしてもベースアンプとソロマイクを使わなければならないこともありますが、憧れのコンサートホールでは、その必要は一切ありませんでした。
 千人のお客様(新潟県知事や市長も臨席)の前で、50分もの演奏を、コンサートホールで。鳴り止まぬ拍手に、アンコールの声。夢のようなステージでした。そしてそんな素敵な空間に、再び47回生バンドと立てたことに、本当に感謝しています。
 「マジック・アワー」という映画がありました。「奇跡の時間」。本当にそのような時間でした。わたしたち日常生活に追われる日々ですが、そのような、永遠に通じるような、奇跡の時間があってこそ、そこからエネルギーをもらい、再び日常生活に戻る勇気が与えられるのでしょう。少なくとも演奏者の私たちは、そのような至福の時間を与えられました。お客様も、そのような経験をして下さっていたらと願います。

 長くなりますが、続きがあります。
 3年生とそんな経験をして学校に戻り、部活の時間となりました。正直に告白すると、成熟した3年生と奇跡の時間を共有した後で、新バンドの練習するのは気が重いなあ、と思ったのです。3年生が抜けた後の新バンドは、毎年、一からやり直さなければなりません。ジャズの奏法も、アドリブも、音量も何もかも。
 ところがです。放課後の練習に出て、新バンドの合奏を聴くと、これが良いんですよ!何もかも旧バンドには劣りますが、素晴らしくフレッシュで、そして真摯なものが伝わる演奏をしてくれました。私は感動しました。3年生中心の練習の影で、この子達は一生懸命練習して、こんなに素敵な演奏ができるように成長していたんですね。
 この放課後の練習も、私にとって「マジック・アワー」のような至福のひと時となったのです。なんか、生きててよかったなー、としみじみ思いました。

 翌日11月5日は、敬和学園高等学校のオープンスクールで、参加した中学生の皆さんに演奏を聴いていただきました。
 この時も「マジック・アワー」でした。こんな奇跡のようなバンドと一緒に演奏できるのも本当にこれが最後。3年生たちも、引退後に訪れた2度の「奇跡の時間」が終わったあと、夢からさめたように「これで、本当に終わりなんだね」と言いながら家路につきました。その3年生が立ち去る姿を見送ってから、新バンドはまた練習を開始しました。


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