去る2月25日、恒例の、卒業して行く3年生の最期のお泊り会を実施しました。 今年はJazz Hornets史上最大の16人が我が家に泊りました。女子は3段ベッドのある客間に8名が、男子はこたつの回りで毛布と寝袋をかぶって寝ました。
夕食は…壮観ですね。鳥の唐揚げ2キロ、キムチ鍋の肉団子2キロ、豚肉2キロ、野菜たっぷり、米2升を平らげました。まかない担当の妻に感謝です!
プログラムは、まず徒歩10分の距離の温泉で1時間入浴。女子風呂では、地元のおばさんから、「あんたたち、敬和の生徒でしょ。辻元先生の所に泊るんでしょ」と話しかけられたとのこと。約2千人の住む、小さな集落では何でも筒抜けみたいですね。
それから夕食で鍋を囲み、一人一言の抱負とメッセージを語りました。わたしからは、「しなければならないことではなく、好きなことをやれ」「お金よりも、お金で買えないものを大切にしろ」との有り難い(?)お言葉があり、その後、こたつを囲んで後輩が一生懸命編集してくれた引退コンサート「太夫浜コンサート」のDVDを鑑賞。笑い声と、悲鳴と、怒声に包まれました。
最期に、ミヤオが3年間、折々に撮った写真のスライドショーを観て、気が付けばもう夜の12時でした。
朝は6時に起床して、キムチ汁の残りと納豆ご飯。7時に家を出ました。
大学時代、わたしは剣道部のヤマモト先生のお宅に何十泊したか分かりません。4年間で400百泊を越えた強者もいたでしょう。先生のお宅にはいつも誰かが勝手に上がり込んで酒を飲み、語り合い、勝手に布団を敷いて寝ていました。青春の忘れられない思い出です。その何十分の一にも届きませんが、今、自分の生徒たちに恩返しができることを本当に幸いなことだと感謝しています。
今の1年生は20名を越える大所帯。さすがにもう我が家では無理かなあ…と呟いたら、「ふざけんな!」と1年生から大ブーイング。「階段でもどこでも寝るからやって下さい!」と言われてしまいました。
新潟市にあるキリスト教主義学校、敬和学園高等学校のビッグバンド、Jazz Hornetsと敬和学園大学Jazz Questの卒業生、そしてその指導者と講師で作った社会人ビッグバンド、Jump for Joy の活動を紹介するブログです。バンドのコンセプトは、デュークエリントンをリスペクトするアコースティックジャズバンド。キリスト教の精神である喜びと感謝の気持ちをもって、みなさまに幸せをお届けしたいと願っています。 God loves us. All of us. Everything he gives us is good for us. Happy times, sad moments, joy and sorrow, he gives them for our sake… even death. That’s the reason why we "Jump for Joy."
2014年2月27日木曜日
2014年2月16日日曜日
大雪のため、Student jazz festival 出場を断念しました
去る、2月15日、Student Jazz Festival 出場のために新潟を朝4時に出発したわたしたちは、大雪のため、群馬県の月夜野インター手前6キロのトンネルの中で23時間動けなくなり一夜をすごしました。当然Festivalは出場辞退。もの凄く練習したのに残念でしたが、25時間飲まず食わずの状態が続き、見通しの無い中で大会よりも無事帰還が最大のミッションとなりました。
よくあるサバイバル系の映画では、悲壮感溢れる状況なのでしょうが、わがJazz Hornetsの生徒たちは、終始気丈に明るくふるまっていました。上級生は下級生をよくまとめ、明るい話をして気分を盛り上げてくれました。空腹の仲間には惜しみなく自分のお菓子をわかちあいました。外で用を足すのにしりごみする後輩を、先輩が、「だいじょうだよ、こうやるんだよ」と模範を示してくれました。
2キロ先のパーキングエリアにトイレがあり、最初は写真のように雪の道のりを往復して用を足していましたが、さすがにこれでは体力の消耗が心配ですし、危険でもあります。
最終的には、トンネル出口付近に穴を掘り、回りから見えないように女子トイレを設置しました。最初に上級生が使用して、下級生を励ましてくれました。わたしが感心していると、「先生は穴を掘ったらあっちへ行ってください!」と怒られてしまいました。男子は反対側の出口から出て立ち〇○〇。
退屈な時間は、ビデオを見たりゲームをしたり。写真は外で体育のダンスの練習をする2年生達です。体を動かすことも大切なリフレッシュでした。
こうして夜になりました。
ついに車中泊が決定し、みんなはエコノミークラス症候群を避けるために、寝間着に着替えて眠りにつきました。消灯は9時。閉じ込められて13時間が経過していました。みんなゆずりあって出来るだけ楽な姿勢で眠りにつきます。
夜中の2時、T子が不調を訴え外へ。立つことも話すこともできない状況になりました。脱水症状、インフルエンザ、さまざまな可能性が頭をよぎりますが、本人が話せないため状況が分かりません。車外でうずくまるT子の体温が奪われることを心配していると、親切なトラックのドライバーが毛布を寄付して下さいました。おかげで、T子をくるむことができました。T子は反対車線を逆走して来た救急車に運ばれ病院へ。(後に症状は深刻なものではないことが分かり、安心しました)
そんなこんなで夜が明け、状況が変わったのが朝6時。後続の車がバックを始めました。
上り車線をバックして、トンネルを出ると、対向車線とのしきりが取り除かれており、下り車線へ。下り車線は新潟からかけつけた除雪車がきれいに道を作っていてくれました。(さすが新潟!)
スムーズに走って塩沢石内サービスエリアには、副顧問の佐藤先生がおにぎりとパンとお茶を準備して徹夜で待機していてくれました。
食べ物がお腹の中にあるって、何んと幸せなことでしょう!
こうしてわたしたちの28時間の大冒険は終わりました。
無事に生還できたのも、新潟交通のドライバーとガイドさんの献身的な働きがあったお陰です。一緒にサバイバルを乗越えた仲間として、熱い信頼関係が生まれました。ガイドさんは、「緊迫した状況の中で、生徒さん達の明るさに救われました。こんな生徒さんは、どんな演奏をするのだろうと思います。ぜひ皆さんの演奏を聴きたです。」と言葉をかけていただきました。写真は生還した仲間の安堵の様子です。
バスには、クリニックをして下さったマーク・マリン先生も、ご子息の応援のために同乗されていました。先生の穏やかで優しいお人柄も、生徒たちを多いに安心させて下さいました。マリン先生、とんだ旅行につき合わせてしまってごめんなさい。
大会には出られませんでしたが、人の優しさ、平常心でいることの大切さなど、多くのことを学んだ二日間でした。保護者の皆様、ご心配をおかけしました。その他にも多くの方々にご心配、お祈りをいただきました。励まされました。ありがとうございました。
もっと早く中止の決定をすべきでしたが、出発の段階では東京の旅行者も、新潟交通もこの事態を予測できませんでした。ネクスコももっと早く高速道路を手前で封鎖してくれればよかったのですが、誰も分からなかったのです。順調に走り続け、朝の8時にピタリと止まりそれっきり。途中で引き返す判断をする余裕もありませんでした。しかし多くの生徒の安全を脅かしてしまったこと、申し訳なく思っています。
現時点では、まだT子のいる病院へ豪雪のためご両親が迎えに行けていません。ぜひ皆様のお祈りをお願いします。
よくあるサバイバル系の映画では、悲壮感溢れる状況なのでしょうが、わがJazz Hornetsの生徒たちは、終始気丈に明るくふるまっていました。上級生は下級生をよくまとめ、明るい話をして気分を盛り上げてくれました。空腹の仲間には惜しみなく自分のお菓子をわかちあいました。外で用を足すのにしりごみする後輩を、先輩が、「だいじょうだよ、こうやるんだよ」と模範を示してくれました。
2キロ先のパーキングエリアにトイレがあり、最初は写真のように雪の道のりを往復して用を足していましたが、さすがにこれでは体力の消耗が心配ですし、危険でもあります。
最終的には、トンネル出口付近に穴を掘り、回りから見えないように女子トイレを設置しました。最初に上級生が使用して、下級生を励ましてくれました。わたしが感心していると、「先生は穴を掘ったらあっちへ行ってください!」と怒られてしまいました。男子は反対側の出口から出て立ち〇○〇。
退屈な時間は、ビデオを見たりゲームをしたり。写真は外で体育のダンスの練習をする2年生達です。体を動かすことも大切なリフレッシュでした。
こうして夜になりました。
ついに車中泊が決定し、みんなはエコノミークラス症候群を避けるために、寝間着に着替えて眠りにつきました。消灯は9時。閉じ込められて13時間が経過していました。みんなゆずりあって出来るだけ楽な姿勢で眠りにつきます。
夜中の2時、T子が不調を訴え外へ。立つことも話すこともできない状況になりました。脱水症状、インフルエンザ、さまざまな可能性が頭をよぎりますが、本人が話せないため状況が分かりません。車外でうずくまるT子の体温が奪われることを心配していると、親切なトラックのドライバーが毛布を寄付して下さいました。おかげで、T子をくるむことができました。T子は反対車線を逆走して来た救急車に運ばれ病院へ。(後に症状は深刻なものではないことが分かり、安心しました)
そんなこんなで夜が明け、状況が変わったのが朝6時。後続の車がバックを始めました。
上り車線をバックして、トンネルを出ると、対向車線とのしきりが取り除かれており、下り車線へ。下り車線は新潟からかけつけた除雪車がきれいに道を作っていてくれました。(さすが新潟!)
スムーズに走って塩沢石内サービスエリアには、副顧問の佐藤先生がおにぎりとパンとお茶を準備して徹夜で待機していてくれました。
食べ物がお腹の中にあるって、何んと幸せなことでしょう!
こうしてわたしたちの28時間の大冒険は終わりました。
無事に生還できたのも、新潟交通のドライバーとガイドさんの献身的な働きがあったお陰です。一緒にサバイバルを乗越えた仲間として、熱い信頼関係が生まれました。ガイドさんは、「緊迫した状況の中で、生徒さん達の明るさに救われました。こんな生徒さんは、どんな演奏をするのだろうと思います。ぜひ皆さんの演奏を聴きたです。」と言葉をかけていただきました。写真は生還した仲間の安堵の様子です。
バスには、クリニックをして下さったマーク・マリン先生も、ご子息の応援のために同乗されていました。先生の穏やかで優しいお人柄も、生徒たちを多いに安心させて下さいました。マリン先生、とんだ旅行につき合わせてしまってごめんなさい。
大会には出られませんでしたが、人の優しさ、平常心でいることの大切さなど、多くのことを学んだ二日間でした。保護者の皆様、ご心配をおかけしました。その他にも多くの方々にご心配、お祈りをいただきました。励まされました。ありがとうございました。
もっと早く中止の決定をすべきでしたが、出発の段階では東京の旅行者も、新潟交通もこの事態を予測できませんでした。ネクスコももっと早く高速道路を手前で封鎖してくれればよかったのですが、誰も分からなかったのです。順調に走り続け、朝の8時にピタリと止まりそれっきり。途中で引き返す判断をする余裕もありませんでした。しかし多くの生徒の安全を脅かしてしまったこと、申し訳なく思っています。
現時点では、まだT子のいる病院へ豪雪のためご両親が迎えに行けていません。ぜひ皆様のお祈りをお願いします。
2014年2月11日火曜日
マーク・マリン先生のクリニック
去る2月8日(土)、敬和学園高等学校チャペルで、42回卒業生の成人を祝福する会が開かれました。これは卒業して2年経って、成人を迎える卒業生達が懐かしい母校で再開するという、敬和学園伝統の企画です。
その式典で、2月に東京で開催される、Student Jazz Festivalで演奏予定の2曲を演奏しました。
その後、卒業生達が食堂に移動して茶話会を楽しんでいる間、マーク・マリン先生にお越し頂いて、クリニックを実施していただきました。
マリン先生は新潟の専門学校で音楽を教えておられますが、昔、バディ・リッチの楽団で演奏したこともあるというジャズ、トロンボーン奏者でもあります。そしてわがJazz Hornetsのアルトサックス、タイ君のお父様でもあります。
東京のフェスティバルでは、バディ・リッチの曲を演奏する予定ですが、マリン先生から、「この部分は、バディはこう演奏した。この部分はバディならこうする。もしバディがいたら、こう言っただろう」と、まさに珠玉の教えの数々でした。笑ったのは、リタルダンドの解釈。
「指揮者はいない。バディが自分の気分でリタルダンドしてゆく。それにバンドが合わせるんだ。合わなければ、即クビ!すごい緊張感だった。しかも、毎日リタルダンドのかけかたが違うんだ…」
バンドは固唾をのんでバディのドラムから発せられるメッセージを聞き取ったそうです。まさに、ビッグバンドのドラマーのお仕事の原点ですね!
2月15日は、朝4時に新潟を出発して、東京、日本青年館のStudent Jazz Festivalに参加します。敬和の出番は、3時頃です。
お近くの方はぜひ応援にいらして下さい!
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