去る2月18日土曜日、五泉市いずみ幼稚園で演奏させていただきました。このレポートの副題は「大冒険」です。
今年、新潟は記録破りの豪雪ですが、この日の朝も大雪。朝7時頃バンド・マネージャーのミノリから携帯電話に第1報が入ります。「市バスが不通で、寮生が新潟駅まで来られません!」終わったな、と思いました。
しばらくして第2報。「通学生を迎えに出るスクールバスに乗せてもらえたそうです!」奇跡の予感がしました。
新潟駅に到着したものの、今度は第3報。「JRが動いていません!」五泉駅は、JR新潟駅から40分ほど福島方面に走った所にあります。そのままJRで待機せよ、との指令を出しました。
一方、いずみ幼稚園。わたしが到着したのは8時15分ほど。その時は、園長先生と奥様が園の雪かきの最中でした。園はまさに雪の中に埋もれているという感じでした。開演は10時。8時半に五泉駅集合でしたが、車でやってきた生徒や、別方面からやってきた生徒が5名しかおりません。それでもリハーサルを始めました。
リハーサルをしていると、幼稚園の先生から、「なんとか新津駅まで来ていただければ、保護者の皆さんで手分けして運びます」とのお申し出をいただきました。新津駅は、新潟駅と五泉駅のほぼ中間にある駅です。早速新潟駅待機の生徒に電話をし、何とか新津駅までくるように言いました。「駅員さんと相談します!」というミノリの言葉。しばらくして、不通の路線を回避して、長岡行きに乗って新津途中下車ができるという第4報。続いて、「列車は遅れていますが、とにかく列車には乗り込みました!」の第5報。やがて、「列車が動き出しました!」の第6報が入り、幼稚園の先生に申し上げると、幼稚園側も早速保護者の方々に電話をして、新津駅に向かっていただきました。三十分ほど経って、「新津駅に着きました!」の第6報。引き続き、「保護者の方に会えました!」の第7報。その頃には、園児や保護者の方々が園に集まり、会場に入場し始めていました。
とうとう全員が到着しました。雪の中、小さな体に大きな楽器を抱えて。寮生は朝の5時起床でしたから、5時間かけての到着です。よく頑張ったね!到着したのは開演予定時刻の10時。チューニング5分と、簡単なリハーサルを行い、10時10分、10分遅れで演奏会をスタートさせることが出来ました。
会場では懐かしいOBや、在校生、様々な方々に応援していただき、本当に楽しい演奏会を行うことができました。昼食までいただき、本当に色んな方々のお支えがあって演奏活動が出来るのだなあと、感激しました。写真は、演奏後、園児達が歓迎の歌を歌ってくれているところです。かわいかった!こんな風に喜んでいただき、また多くの方々とのふれあいを通して、わたしたちは演奏面でも精神面でも大きな恵みをいただき、成長させていただいているのだと、つくずく感じます。
何度ももう駄目だ!と思った一日でした。それでも、奇跡のように、そして園のみなさんの暖かい心によって、困難を乗り切って演奏することができました。今から思っても夢のようです。
ところがこの日、まだトラブルは終わっていなかったのです。
この日の夕方、あのサックス奏者、マルタさんのクリニックを新潟で受ける予定になっており、その後、Up Beat Jazz Orchestra35周年記念コンサートの前座を務めさせていただくことになっていました。ところが、頼みのファースト・トロンボーンくんが欠席で連絡がつかない状況になっていたのです。この日、Count Bubba's Revengeを演奏予定で、この曲には各セクションの超難易度の高いソリがあることから、ファースト・トロンボーンなしでは絶対に演奏が行えないのです。
という訳で、マルタさんのクリニックと前座演奏をどうしのぐか?豪雪を乗り切った直後、Jazz Hornets始まって以来の大ピンチです。
続きは次回のお楽しみです。
新潟市にあるキリスト教主義学校、敬和学園高等学校のビッグバンド、Jazz Hornetsと敬和学園大学Jazz Questの卒業生、そしてその指導者と講師で作った社会人ビッグバンド、Jump for Joy の活動を紹介するブログです。バンドのコンセプトは、デュークエリントンをリスペクトするアコースティックジャズバンド。キリスト教の精神である喜びと感謝の気持ちをもって、みなさまに幸せをお届けしたいと願っています。 God loves us. All of us. Everything he gives us is good for us. Happy times, sad moments, joy and sorrow, he gives them for our sake… even death. That’s the reason why we "Jump for Joy."
2012年2月25日土曜日
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